プロジェクターはしくみがシンプルな分、その要素ひとつひとつの性能が直接画質の差になって現れます。ランプや画像表示パネル方式等基本性能部分や使い勝手が改善されることにより、より高画質な大画面が手軽に楽しめるようになると思われます。ここでは、最近発売された商品を比較し、最新トレンドや将来的に有効な機能をピックアップしてみました。
画素数
プロジェクターの画像表示パネルは2センチ前後のものが使われており、これまでは1280×768ドットのものが主流でした。画像表示パネルがあまり大きくない分高画素化が進めやすいはずで、今後はハイビジョン信号に対応した1920×1080ドットのリアルハイビジョン(フルHD)パネル搭載製品が増えていくと思われます。特に大画面をなので、早期の多画素化が望まれます。
コントラスト比
映画の豊かな階調を表現するには、コントラスト性能が欠かせません。白側の改善は、ランプの出力やレンズ性能で白さが決まってきます。黒側の改善は、暗いシーンで光量を絞ることで、階調表現力を高められています。特に映画鑑賞では、黒側の階調表現力が重要になります。最近の製品では、50000:1という製品も発売されています。
色数
1677万色(8bit)のフルカラー以上がほとんどで、データプロジェクターとしては十分かもしれません。しかし、映画鑑賞を目的とするホームプロジェクターとしては、その階調数では役不足かもしれません。すでに10億色(10bit)の製品も発売されており、ホームプロジェクターとしては高階調化が進むものとと思われます。
高階調カラー対応
従来の画像は1677万色(8bit)のデータで表現されていましたが、さらに広い範囲の色を表現できる「x.v.Color」や、さらに細かい階調データを持つ「Deep Color」の映像機器が増えてきました。これらの規格に対応している機器を接続すると、これまでより正確な色再現ができたり、より滑らかな階調表現ができるようになります。映画鑑賞を主とするホームプロジェクターでは、是非対応してほしい機能です。
24コマ映像対応
映画フィルムは毎秒24コマで撮影されています。ビデオ映像は毎秒60コマとなっており、コマ数を合わせる変換をしていますが、足りないコマ数を補完しても違和感が出てしまいます。
この違和感を無くすべく、映画本来の映像を忠実に再現できる24コマ出力の映像機器が発売されています。この24コマの映像信号に対応したプロジェクターなら、まさにマイ映画館が実現できます。