もの選びカタログ研究室 TopPage
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●最新トレンドのチェックポイント

液晶テレビも世代を重ね、主な欠点を克服する技術が出揃ってきました。価格の下がりも鈍くなり、液晶テレビは商品として成熟期に入ってきています。
ここでは、最近発売された商品を比較し、最新トレンドやあると後悔しない有効な機能をピックアップしてみました。

フルHD(リアルハイビジョン)対応

  • 従来は1125iハイビジョン信号(実質画像1080i)に対して、それより少ない画素数の液晶パネルへ信号を変換(ダウンコンバート)して表示していましたが、ハイビジョン信号の情報をリアルに表示できるフルHD(1920×1080ドット)の液晶パネル搭載製品が主流になっています。
  • 本当のハイビジョン対応を謳うには、本来1920×1080の画素数が必要であり、やっと本来の姿が登場したとも言えます。現在は37インチクラス以上の製品が主流ですが、最近22〜32インチクラスの製品も発売され、いよいよ液晶テレビも成熟期に入ってきたと言えます。
  • フルHD液晶テレビでは、BSハイビジョン放送の情報をそのまま表示するので、画素の補間計算する必要が無くなり、画像処理エンジンの性能差は少なくなるかもしれません。しかし、地上波デジタルのハイビジョン放送は1440×1080であったり、液晶画面自体が表示できる色数やその色数を生かす階調制御性能が画質に影響するので、高画質を求めるなら液晶パネルや高画質化回路の性能がより重要になっていくでしょう。

IPS液晶パネル

  • IPS(In Place Switching)方式は、液晶を水平方向に回転させて光量を制御する方式です。従来の垂直回転制御方式よりも見る角度による色や光量の変化が少なく、視野角が全方向で広くなるのが特徴です。
  • 構造上、黒浮き(光漏れ)や高輝度化、応答速度等で短所もありますが、制御回路やフィルタ等の技術進歩により、最近では視野角や階調性を重視する高級機で採用する製品が増えています。
  • 液晶テレビの視野角表示は、IPS方式/VA方式共に176度以上の表示になっています。一見どちらも同じに見えますが、コントラスト比10:1(製品によっては5:1)の範囲を表示しており、その角度では点いているかがわかる程度でしかありません。実際多人数で見たり、視聴位置が移動することが多い家庭用テレビでは、真正面だけでなく、色変化の少ない角度範囲の広いことが重要です。この点では、IPS方式の方が有利となっています。

倍速表示

  • 倍速表示は、本来毎秒60コマ表示である放送信号に対して、その間の画像を合成して表示することで、毎秒120コマ表示を行う技術です。2倍のコマを表示するので「倍速」とか「120コマ」と表示されています。
  • 倍速表示では、短時間で次の画像信号を液晶に送ることで、強制的に液晶画素を駆動し、応答性が遅い液晶画面の残像感を低減することができます。また、コマ数が増えることで、動きが滑らかになります。
  • 液晶テレビの欠点を正面から改善しようとするこの技術は、見比べると効果も歴然で、第3の薄型テレビが出始めた昨今、ハイクラス液晶テレビとしては標準となっていくのではないでしょうか。ただし、補完画像の生成技術次第で効果には差が出るので、違いがあまりわからないメーカーの場合は、倍速機能にこだわる必要はないかもしれません。

高コントラスト化

  • 従来はコントラスト比が400:1以下がほとんどでしたが、最近では500:1や1000:1以上のものが発売されています。また、最大照度は450cd/m2が一般的になってきましたが、さらに明るい500cd/m2の製品も発売されています。
  • 最近コントラスト比10000:1以上を謳っている液晶テレビもありますが、バックライト制御による再暗色と再明色の比率を表示している場合があります。この場合、同時に再暗色と再明色を表示することはあり得ず、あまり意味のない数字と言えます。ただし、バックライトの明るさを制御する機能は、微妙な黒や微妙な白の表現で画質の改善に効果はあります。

地上波デジタル対応

  • 地上波アナログ放送の停止が近づいており、これからテレビを購入するなら是非地上波デジタル放送に対応したものを選びたいところです。最近発売される製品は、地上波デジタルチューナー内蔵のものが主流ですが、格安製品や外国製品、旧製品ではアナログチューナーのみのものがあるので注意が必要です。また、チューナーは内蔵していませんが、外付けチューナーで後から地上波デジタル対応できる「地上波デジタル対応」という表示もあるので注意が必要です。
  • チューナーは内蔵の方が手軽です。ほとんどの内蔵テレビでも放送を通じて自動ソフトウェア更新機能があり、機能の修正や将来の新サービス追加などにより、ソフトウェアが変更されても安心です。また、もし本格的なホームシアターをめざすなら、あえて外付けチューナータイプを選んで他のAV機器と一緒に収納し、テレビ周辺を極力シンプルにするというのも良い選択です。
  • 地上波デジタルの本放送が始まって、電波の出力が上がることにより、障害物のある場所でも視聴可能な範囲が広がりました。しかし、ビルや地形などの条件によっては受信できないところもあるようです。その場合は、CATVのデジタル放送サービスを利用するのが確実です。ほとんどCATV局では、アンテナ線に地上波デジタル放送を流しています。CATVパススルー方式では、アンテナ線を分岐してテレビの地上波デジタル用アンテナ端子に接続するだけで、きれいな画像を視聴できます。(対応状況はお住まいの地域のCATV局に確認してください。)
  • また、CATVのデジタル放送対応セットトップボックス(各CATV局専用チューナ)ならば、テレビのチューナーは使わないので、地上波デジタルチューナーの無いテレビをそのまま使えます。ただし、ハイビジョンの高画質や画面上の文字をきれいに表示するには、D3〜D5端子規格以上のD端子が付いたテレビが必要になります。

ブロードバンド対応

  • LAN端子を装備したテレビです。地上波デジタル放送の双方向通信サービスや独自メニューサイトにインターネットを経由して接続します。
  • 従来のBSデジタルやCS放送でも双方向サービスはありましたが、電話回線を使っているため、電話代がかかっていました。LAN端子があればADSLや光ケーブル、CATVなどの格段に高速なブロードバンド回線を利用でき、電話の話し中や電話代を気にせずに快適なスピードでサービスを利用できます。
  • LAN端子を装備したテレビはホームページ閲覧やソフトウェア更新サービス、ネットワーク機能(DLNA対応)などの付加機能が利用できるものもあります。

EPG(電子番組表)対応

  • テレビ画面に番組表を表示できる機能です。地上波もしくはBSアンテナで番組表データを受信し、地上波・BS・110度CSの番組表を画面に表示できます。
  • 番組表画面で番組を選択すると、そのチャンネルに切り替わります。また、製品によってはキーワードによる番組検索ができたり、ビデオやDVDレコーダーと連動してそのまま録画予約ができるものもあります。

HDMI端子

  • 映像、音声、制御信号を1つにまとめたハイビジョン対応の端子です。テレビやDVDレコーダー等の機器間を1本のケーブルで接続できるので、見た目がすっきりし、複数の機器を連携した機能が使えます。
  • これから高機能のワイド液晶テレビを買うのであれば、HDMI端子付きの製品を選んでおくと安心です。

最新トレンドを踏まえたテーマ毎のお勧め製品は、こちらを参考にご覧ください。
目的別に実用性の高い製品や買って後悔しないと思われる製品を取り上げています。


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