最新トレンドのチェックポイント
プロジェクションテレビは、海外では大画面テレビの主流になっていますが、国内では明るい店頭での見栄えに不利であまり売れず、しばらく新製品が出ていない状況です。しかし、60V型以上では消費電力500Wを超えるプラズマテレビ/液晶テレビに対し、200W前後ですむプロジェクションテレビは環境問題が深刻な今、是非注目してほしい製品です。ここでは、最新トレンドや将来的に有効な機能をピックアップしてみました。
画素数
- プロジェクションテレビの画像表示パネルは2センチ前後のものが使われており、これまでは1280×768ドットのものが主流でした。画像表示パネルがあまり大きくない分高画素化が進めやすいはずで、今後はハイビジョン信号に対応した1920×1080ドットのリアルハイビジョン(フルHD)パネル搭載製品が主流になっていくと思われます。特に大画面を主としたテレビなので、早期の多画素化が望まれます。
高性能スクリーン
- これまでの画質改善は液晶パネルや光源が主で、スクリーンは従来とあまり変わらないものでした。しかし透過光を表示するプロジェクションテレビでは、スクリーンの質感や透過光と拡散光のバランスなどが画質に大きく影響します。今後は、スクリーン性能が画質改善の鍵になっていくでしょう。
高画質化回路
- 多くの製品では、画像表示パネルに液晶パネルが使用されているので、その画質を活かす高画質回路には液晶テレビの高画質化回路が流用されています。液晶テレビで進化した高画質回路が採用されれば、画質のさらなる進歩が期待できます。
薄型設計
- プロジェクションテレビは、拡大投写するためにある程度距離が必要で、プラズマテレビや液晶テレビ程奥行きが薄くはなりません。しかし、プラズマテレビや液晶テレビもスタンドを含めると、30〜50cmの奥行きが必要であり、現状のプロジェクションテレビでもその差はあまり大きくありません。さらに、レンズやミラー等の改善による薄いプロジェクションテレビの開発が進んでおり、薄型プロジェクションテレビが発売されれば、ユーザーの選択肢がよりいっそう広がることになるでしょう。
静音化設計
- プロジェクションテレビのランプは、熱を発するので冷却装置が欠かせません。ある程度動作音(冷却音)がするものと思っていた方がよいでしょう。しかし、静かな映画を見るのに冷却ファンの音がうるさくては台無しです。動作音は店頭でなかなか確認しにくいものなので、静音設計や騒音レベルが明示されている製品の方が、安心して購入できます。