1つの原因は、社内ルールに欠点があるからです。
もし、急ぎの書類は、『緊急回覧』などと表示する社内ルールがあれば、良子さんにも正しい対処ができたかもしれません。
どんな社員でも判断できる表示ルールを決めることにより、一定の作業品質が確保できるわけです。
もう1つは、3人の部下によってスキルに違いがあるからです。
経験豊かな優子さんは、報告書の内容を読んで判断できましたが、良子さんは内容には触れず、報告書の種類や回覧指示に対して正しい対処を行ったことになります。新太くんは、報告書の種類によって対処が違うことを憶えていませんでした。
逆の見かたをすると、課長の言いかたは、相手のスキルによって違いが出てしまう雑なコミュニケーションとも言えます。
では課長の正夫さんは、どうすれば自分の望む結果が得られたのでしょうか?