パソコン使いこなしノウハウ集 TopPage
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■FrameMakerによるDTPの長所と短所

●画像の配置

画像やイラストなど外部ファイルの配置(取り込み/割り付け)は、PageMakerのように単独で配置することもQuarkXPressの画像ボックスのようにグラフィック枠内に配置することもできる。基本的にはQuarkXPress風にグラフィック枠内に配置する。また、外部ファイルの配置はコピー&ペーストやデスクトップからのドラッグ&ドロップでも可能だが、オリジナルへのリンクが失われ、FrameMakerファイルが重くなるので、避けたほうがよいだろう。
グラフィック枠内には、複数の画像やイラスト、引き出し線、囲みケイ、キャプション用のテキスト枠などを自由に配置できる。そのすべてがグラフィック枠に属するようになり、グラフィック枠に連動して移動できる。

メニューの[ファイル/取り込み/ファイル...]で画像の取り込み操作を行った場合、状況により下記3種類のいずれかの結果になる。

  1. テキスト中にカーソルがある場合
    カーソル位置へ自動的にアンカー枠を生成してその枠内の中央に配置される。
  2. グラフィック枠を選択している場合
    枠内の中央に配置される(PageMakerやQuarkXPressでは左上端に配置)。そのグラフィック枠内にすでに他の画像が配置してあっても、その画像と入れ替えではなく、追加して配置される。
  3. 何も選択されていない場合
    ページの中央にグラフィック枠なしの単独画像として配置される。その後、任意のグラフィック枠内にドラッグすれば、そのグラフィック枠内に属する。

配置の形態別の特徴は以下のとおり。

▼グラフィック枠:
PageMaker(ver. 6.5以上)のフレームやQuarkXPressの画像ボックスに相当するが、それらとの違いは、一つのグラフィック枠内に複数の画像やテキストを自由に配置できること。つまりグラフィック枠内をフリーレイアウトスペースのように使える。しかし、FrameMakerの利点であるデータの転用を考慮した場合、グラフィック枠内に大量のテキストを配置することは避けたい。テキスト書き出し(RTFやXMLなどの各種形式も含む)の際、テキストフロー以外のテキストは正しい位置・順序で書き出されない。また、テキスト行で入力したテキストは無視され、書き出しから漏れてしまう。
▼アンカー枠:
PageMakerのインライングラフィックスやQuarkXPressのアンカーボックスのように、グラフィック枠を文字間や段落間に挿入してテキストと連動することができる。
アンカーしたイラストや画面例に引き出し線とキャプションを加えるような場合、QuarkXPressやPageMakerでは、アンカー位置より前のテキスト行数の増減によって図と引き出し線・キャプションがズレてしまうが、FrameMakerのアンカー枠では、すべていっしょに移動してくれるのでたいへん便利。
▼単独配置:
主にページの装飾としてマスターページに用いる。
ボディページ上への単独配置も可能だが、前述のアンカー枠を使用しないと編集途上のテキストの流動に取り残されてしまうので、あまり用途はなさそう。

!注意点1:
配置した図がグラフィック枠の範囲外に隠れて見失ってしまう場合がある。そうなると、複数配置可能なことが仇となり、そうとは気付かずに二重三重に配置してしまうこともある。
この隠れてしまった画像を検知する方法は不明だが、疑いがある場合の解決策としては、グラフィック枠を選択した状態で枠内の全てを選択([編集/枠内の全てを選択])して削除(デリートキーを押す)してから、あらためて希望の画像を配置すればよい。
!注意点2:
背景に色が付いている場所にIllustratorのEPSファイルを配置した際、図中の透明なはずの部分が白く抜けてしまうことがある。その場合は、配置した図を選択した状態でグラフィックツールパレットの塗りのパターンを“なし”にする。